インタビュー

Interview

前向きな変化を遂げつつ、
社会的使命を果たしていくために

前向きな変化を遂げつつ、
社会的使命を果たしていくために

弓桁 真知子

Machiko Yumigeta

管理スタッフ(企画室) / 2018年中途入社

「保障措置査察」の現場に立ち会ったのが
核物質管理センターを知ったきっかけ

もともと、いろんな国の方とコミュニケーションを取ることにも興味がありましたし、国籍関係なくその場にいる人たちが、ひとつの目的に向かってあれやこれや意見を出し合ったりすることが純粋に楽しいという気持ちもありました。
アメリカの大学で電気工学を専攻し、卒業後は原子力発電所で使用する燃料の加工会社に勤めていました。核物質管理センターを知ったきっかけは、前職で保障措置査察※を見たことです。核物質を扱う企業でしたので、検査に来るため存在は知っていました。
間近で見るうち、日本の信用を支えている活動だということを知り、その意義の大きさ、そして事業者と共に日本の保障措置を成功させていこうという現場の方々の姿勢に感銘を受け、私もその一員として尽力したいと考え、転職を決意しました。

※核物質を扱う事業所が、世界的に定められている規定に従って取り扱っているかを検認する立ち入り検査。核物質管理センターの検査員と国際原子力機関IAEAの査察官によって行われる。

運営や経営、経営者の目線に立てることの学びと責任感

入社後は、企画室に配属となりました。企画室は、主に行政に対する核物質管理センター全体の予算の提案や、企画室長である理事長を中心として組織の改善点の対策や強化、広報など、運営や経営に関わる業務を行っています。
経営層の意見や考え方に触れる機会が多く、経営者の目線に立てることは学びもあります。責任も伴いますが、交渉力、説明能力、調整力など、自分の得意な部分を活かせることは取り組みがいがあり、自分の仕事の原動力になっています。

組織の運用そのものに関わる行政への予算交渉の業務

企画室の業務の中でも、約一年をかけ国に対して行う予算交渉は、組織が日々の業務を当たり前に遂行するため必要不可欠です。
指定機関業務を遂行するための設備、機材、人件費、消耗品、これらはすべて、国からの交付金や委託金です。事業計画の上で、それを具体的に実行していくための予算を交渉していきます。
例えば、検査や分析に使う機械について。最新のものを導入したい、となったら、まずはその理由が必要です。今ならもっと良いものがあるのに、古いものをずっと使い続ける結果、長期的に見ると現場の業務負荷とコストが増えてしまう、ということが理由だとしたら、本当にそうなのかということを説明するための資料やエビデンスを集めます。その過程で、自分の知識が足りないところは、現場の方に聞いたりします。
どういう機器が必要なのかとか、専門的な部分は直接聞いています。自分たちの提案は、規制庁、環境省、財務省、最終的には国会に届くものなので、確実に、エビデンスを以て説明できるように努めています。

時代に合わせ、柔軟に。変わらない使命を果たすために

核物質管理センターは1972年設立。私たちの使命こそ変わりませんが、時代は移り変わります。
データやデジタルテクノロジーを活用するDXに対する取り組み、システム・ソフトウェア・ハードウェアなどのリプレイス、どんどん進化する技術を柔軟に取り入れていくことは、効率的かつ確実な業務が求められる当センターにおいて今重要な課題だと思っています。
同じことを繰り返すのではなく、さらにこうした方がより良い、という新しいアイディアや専門的な知識が必要です。

ニュースで、核の脅威やIAEAの存在、「査察」「保障措置」というワードを耳にした方もいるのではないでしょうか。これからも、当センターの活動は国内においても世界的に見ても大きな意義を持ちます。
新しい発想やご自身の力、これまでの経験を、日本の国際社会における信用を守り、間接的に「核物質の平和利用」への貢献に繋げることに興味がおありの方がいたら、ぜひ私たちと共にこれからの保障活動を支えてほしいと思っています。